今日が始まりの日

考えるコト、手を動かすコト、立ち止まるコト、そして閃くコト。

生産性を追い求め続ければ、様々なコトを忘れ始める。そんな社会。

先週応接間兼、ホームコンサートホールの改装が完了した、筑波山の麓に佇む日本家屋。庭の緑が印象的で、ゆったりとした時間が流れていた。

部屋を拝見し、デザイン案を作り、解体、大工、家具デザイン製作をすべてNUBの手で。
NUBは今のところ総勢２人で、これはなかなかの仕事量になる。
時間もかかってしまうこの行程に理解を示し、快く了承してくれた依頼主のKIKIさんには心から感謝をしている。
考えて、手を動かし、ときどき立ち止まる、そして閃く、そこに暮らす方々との日々の会話の中でいろいろなことを感じ、イメージをより強くしていく。
これを何度も繰り返しやっとの思いで完成した一部屋。

この改装の依頼主の方は歌を歌い、ピアノを弾く。普段は応接間として使い、ホームコンサートをこの応接間で催したい、ということ以外なんの指定もされず、好きなようにさせてもらいありがたいと思う反面、必ずいいものを作らなければならない状況。かなりのプレッシャーだった。

完成した部屋を見たときのご家族の方々の嬉しそうな顔はとてもありがたかった。
ものづくりをしていて一番嬉しいときかもしれない。

そして昨日、日曜日、NUBのスバルの紹介で、Kusamao君に部屋と家具の写真撮影をお願いした。
前日からの雨が嘘のように昼を過ぎた頃、青い空と太陽が忽然と顔を覗かせた。
窓からの光が壁に延びると、Kusamao君がそれを指差し、シャッターを切る、撮影が始まった。どれもKusamaoセンスが滲みでるいい写真ばかり。
昼の撮影から夜の撮影までの間の、音遊びも印象に残るいい時間になった。

午後の恍惚を楽しむ。良い１日だった。

筑波　I邸　近日写真を公開予定。